ベッコウトンボ保全作業

11月30日晴天の下、野依新池ベッコウトンボ保全活動を行いました。本来は11月24日の予定でしたが悪天候のため一週間の延期。作業のため水を抜いて水位を下げていただいているのですが、一週間延びたためヤゴなどへの影響が少々心配。今年春の発生数は、200頭に届かず、193頭で前年の856頭から大幅に数を減らしました。ここ5年でも最低の数字となってしまいました。

作業は、新池内の一部分だけですが、幅2〜4m程の幅で水の中に繁茂する植物を池の外に運び出すものです。これによって、春先に活動するベッコウトンボのナワバリなどの生活領域を確保したり、わずかですが、池の陸化を防いだりします。

作業したのは、野依地区地区住民で作る任意団体の野依ベッコウトンボを守る会の中下さん(代表)、江藤さん、秋吉さん、古口さん、川村さん、高森さん、小坪さん、渡辺さんなど。水辺に遊ぶ会からはスタッフと、日本文理大学の先生と学生3名、会員の皆様が池内の作業をお手伝いさせていただきました。

野依新池の中に入って行うベッコウトンボの保全作業は、野依ベッコウトンボを守る会とNPO法人 大分トンボの会が、2005年ごろから10年あまりの間行ってきたのですが、守る会の高齢化と大分トンボの会の解散という事態が重なって継続が難しくなりました。

2015年頃この事態を心配した中津市は、水辺に遊ぶ会に協力を要請しました。水辺に遊ぶ会は本来干潟の保全団体なのですが、2003年の「第14回全国トンボサミット」で、中津市民がベッコウトンボの保全を行うと約束したことや干潟に注ぐ川や池などの集水域全体の保全も考えていることから、お手伝いさせていただく事になりました。

トンボサミットの大会宣言には、「失った自然を取り戻すことがどんなに大変なことかは、今まで多くの例を見てきました。同じ過ちを踏まないようにするため、自然が特別な場所ではなくなり、生き物に満ちあふれた環境をつくりだしていくために、様々な立場を乗り越えてさらなる努力をすることをここに宣言いたします。」とあります。

水辺に遊ぶ会は、中津市の要請と、この宣言に基づいて野依新池内の作業をお手伝いすることにしました。作業は、なかなか大変で、腰の高さまである水の中に胴長を着て入って、そこに生える草を抜くもので、これを午前、午後に亘って行います。

当日は恐らく初霜でした。う〜寒い!。

大学生も頑張ります。若い力は想像以上に強力な戦力となります。ホントありがとう。

大学の先生も頑張ります。今津校区の人も中に入ってお手伝い。いつも、いつも、ありがとうございます。

引き上げ作業もけっこう大変なんです。女性陣も力仕事を手伝います。

大学生と野依ベッコウトンボを守る会も交流。

お昼は温かいものを用意しました。とっても暖まりました。

お弁当も外で食べるとおいしいなぁ。作業中に若干水が胴長の中に…。

理事長(左)は完全防備でおいしい食べ物を準備。もはや誰だか分からない!

最後に記念写真を撮りました。あとは、来年しっかりベッコウトンボが発生することを祈りましょう。皆様お疲れ様でした。

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