瀬戸内海環境保全特別措置法(略称:瀬戸内法)の一部を改正する法案が今の国会に提出されています。
瀬戸内法には、水辺に遊ぶ会も一部ですが参加しておりまして、中央環境審議会水環境部会瀬戸内海環境保全小委員会(長い!)などにも出席させていただいたております。
瀬戸内法が制定された1970年代は水質汚濁の問題が大きかったのですが、その後オイルショックや環境問題に対する関心の高まりから、工場廃水の適正化などにより徐々に水質の改善が進みました。
窒素やリンなどの富栄養化物質(栄養塩)は赤潮などの被害をもたらすといわれますが、余りにも濃度が下がってしまうと海の生きものの生産性も下がってしまう事も知られています。最もわかりやすいのは海苔の養殖業で窒素、リンなどの栄養塩不足によって生育不良や色落ちなどの被害が出るようになってしまったことです。
また、これまでに干潟の面積の減少や、海の生物の基礎を支える藻場の減少、近年注目されるようになった海洋プラスチックなど、新しい問題が表面化してきたことも注目されました。
瀬戸内法の改正はこれらの新しい課題の解決に向けて行われるもので、主なところでは①狭い海域で独自に栄養塩濃度を管理したり、②自然海浜保全地区の拡充、③海洋プラスチックなどの発生抑制などが取り決められています。
法案改正が今後よりよい瀬戸内海、中津干潟の環境につながるよう祈っております。