中津と津波

1月16日時点で、トンガの火山噴火に伴う津波の情報が飛び交っています。瀬戸内海への影響は10時30分現在はないようです。中津にもし津波が来るとするとどの辺にくるのかなぁと考えるときに参考になるページをリンクさせていただきます。

中津干潟は、前浜干潟ということで、県南などのリアスに比べると津波の影響は受けにくいと言われています。でも、入り江状になっているところはどうしても地形的に津波の影響を受けやすくなっているようです。海岸付近の土地の低いところも同じですね。昔から住み続けている方々は、その土地の利点や問題点をよく理解して暮らしていらっしゃいますが、新たに住まわれる方は、こういった点をよく考えることも大切だと思います。自然が相手なので、想定を超える事態というのは必ず起きます。昔から人が住んでいるところは比較的安全な場所だと思われますし、逆に昔から人の住んでいなかった所というのは何かしら自然災害の可能性があると言うことなのかも知れません。もちろん生業にに関係して、少し危険でも自然の幸を得るためにその土地に暮らすということはあると思います。中津の古代人は、だいぶ高い所に住んでいたことも参考になるかも知れません。

「重ねるハザードマップ」

を見ると、「津波」の危険より「高潮」の危険の方が高く、また広いことが分かります。開けた浅い干潟は自然の防災機能も持っています。

色々言っていますが、水辺に遊ぶ会の事務局のある「ひがたらぼ」なども結構危ないところですよね。でも、中津干潟を一望するには最適な場所であるともいえます。リスクと利便性、時には文化的背景なども考慮して暮らす場所、生業の場所を決めるということになりそうです。つまり、ある程度のリスクは受け入れた上で、それに対処する方法を考えておく必要があると思います。

そりゃぁ海岸を全て要塞のような高い壁で仕切ってしまえば、確かに比較的高い安全性が確保されるかも知れませんが、それとて完全ではなないでしょう。そして、そのようなものを日本中に張り巡らせることはお金の面でも相当難しいでしょう。そして、海辺は壁ばかりということになり、白砂青松といった「我は海の子」的な、郷愁を誘う風景は壊滅することになると思います。日本はある時代に、海岸のかなりの面積をコンクリートで埋めてしまいましたが、今後、人口減少社会となり、人が暮らしやすい場所を自然との兼ね合いを本気で考えなければならない時代が来たように思います。

地球温暖化の流れが不可避の状況となれば、ゆっくりですが海面は上昇します。それに備えてまちづくりの計画を立てなくなると思います。巨大なコンクリートの壁や大型のポンプを駆使し、大量のエネルギーと予算を使って、人々の安心安全を担保することが望ましいかどうかも少しずつでも議論していく必要があると思うのです。

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