自然共生サイト認証式

10月22日熊本地方合同庁舎で「令和6年度前期 自然共生サイト認定証 授与式」があり、式に参加しました。私たちが申請したのは、中津市の野依新池と宇佐市の植野池の丁度中間地点にある「尾無の湿地」です。

ここは、もともと放置田でしたが、近年駐車場目的で整地をしていました。ここ数年は湧水などがあり元々の湿田にもどっていました。私たちは地主さんとの縁があってこの地を譲渡していただくことになりました。もともと、種の保存法適用種であるベッコウトンボの重要な生息地であり、希少なトンボ類、両生類にとっても大切な場所となっています。

式では、はじめに則久雅司九州地方環境事務所長のあいさつがあり、自然共生サイトのはじまり、意義、これからなどについて話されました。つづいて、認定証の授与が行われ、九州管内の7つの団体が認定証を受け取りました。

自然共生サイト認定は、昨年度から実施され前年度までに全国で184ヶ所が認定を受けています。今年度前期には新たに69ヶ所(九州・沖縄では9ヶ所、大分県では4ヶ所)が認定されました。

認定を受けた団体などをみると、ほとんどが企業関係で、工場や社有地などがその対象となっています。また、埼玉県や愛知県日進市、宮崎県綾町などの自治体、北海道大学などの学術機関、そして私たちのようなNPOや個人などの申請も認定されています。

自然共生サイトとは、自然環境の劣化を食い止め回復基調にのせるネイチャーポジティブの実現に向けた取組の一つとして、環境省では、企業の森や里地里山、都市の緑地など「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」を「自然共生サイト」として認定しています。

これは、気候変動枠組み条約と双子の条約と呼ばれる生物多様性条約の第15回締約国会議(CBD-COP15)で2030年までの成果目標である「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択されたことを受けて、日本では2023年3月に「生物多様性国家戦略」を改定し、2030年ミッションとして、生物多様性の損失を止め、反転させる「ネイチャーポジティブ」の実現を掲げています。この実現に向けて、2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする目標(30by30目標)を位置付けており、それを実現するために自然共生サイトの認定を行っています。

式典のあとは認証を受けた団体がそれぞれの自然共生サイトについてPR。企業関係が2、NPO2、任意団体1、自治体と企業のコラボが1という感じです。みなさん、申請には結構苦労したようで、認定証を受け取ったときの表情はとても晴れやかでした。また、ご当地説明の時には、本当にすばらしい自然があることを力一杯説明されていたのが印象的でした。

 

九州地方環境事務所所長より認定証を賜りました。

認定証を披露ですが、ちょっと緊張している感じですね。

認定証は、カラフルなイラストで彩られていました。

五島の﨑山鐙瀬自然を守る会の古里様の説明です。感動的なエピソードもありました。

同じく五島のNPOカメリア五島の連携有識者、清野九州大学准教授のサイト説明です。

企業から大分キヤノン(株)の竹田様がキヤノンの森の説明をされました。

で、水辺に遊ぶ会は尾無の湿地、中津干潟をPR.

国東のソニーセミコンダクタマニュファクチャリング(株)碓井様よりサイトの説明。

宮崎県綾町からは松本町長とAEON環境財団の山本様がにこやかに説明。

認定証授与式の後は、九州環境事務所長とだいだらぽじーと一緒に記念撮影です。

九州の受賞者がそろって記念撮影です。みなさん晴れやかな笑顔です。

所長室にお邪魔させていただいて、何とラムサールの認定証をみつけたのでパチリ!

その後は、みなさんでざっくばらんに雑談です。けどイイ意見交換ができましたよ。

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