豊かな自然を未来につなぐ講演会

日時:
2024年2月11日 @ 09:00 – 12:00
2024-02-11T09:00:00+09:00
2024-02-11T12:00:00+09:00
場所:
中津文化会館 小ホール
日本、〒871-0058 大分県中津市豊田町14−38
参加費:
無料
お問い合わせ:
NPO法人 水辺に遊ぶ会
0979-77-4396 携帯080-5213-1832

2月11日(日)午前9時から、中津文化会館小ホールで「豊かな自然を未来につなぐ 公的保全の枠組み講演会とトークセッション」を開催します。参加費は無料です。主催は水辺に遊ぶ会で不滅の福澤プロジェクト協賛行事となっています。この催しは、独立行政法人 環境再生保全機構地球環境基金の助成を受け開催します。

郷土の偉人福澤諭吉は、1894年(明治27年)に中津に帰郷した折、市内の景勝地である競秀峰周辺が売りに出されていることを知り、乱開発などを懸念して私財を投じて買い取ることとしたという。美しい景観や自然環境を守るため土地を購入するという活動は、英国発のナショナルトラスト運動にも通ずるものがあり先験的な行動であったとの評価がある。

この福澤の行動にあやかりながら、中津市が進めようとしているラムサール条約湿地指定の動きを推進し、環境省が奨める「自然共生サイト」への登録についても学ぼうとする催しが今回の「豊か自然を未来につなぐ」催しです。

・ラムサール条約

ラムサール条約湿地は、湖沼や干潟などの自然の湿地はもちろん、田んぼやため池など人工的なものも対象となる。その中でも国際的に重要な湿地であること、国の法律(鳥獣保護区など)によってずっと自然環境の保全がされていること、地域住民などがから登録したいと言われることなどが登録の条件となっている。中津干潟に関しては1は完全にクリアです。今後残りの条件をクリアしていけば実現できます。

ラムサール条約湿地は、自然環境の保全はもちろんですが、それをうまく利用しながら地域経済を活性化させたり、人々の心のよりどころとして活用したり、学びの場としての利用も最初から組み込まれています。大分県内では、九重高原の「くじゅう坊ガツル・タデ原湿原」が指定を受けています。

・自然共生サイト

自然共生サイトは、生物多様性条約締約国会議(COP15)で「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択された結果を受けて環境省が奨めている保全の枠組みです。

COP15では、2030年までに参加国の陸地と海の30%を自然保護区とすることが決まりました。同時に、どんどん進んでしまっている自然環境の悪化を食い止めるだけでなく、むしろ2030年を境にV字回復させていこうとする「ネイチャーポジティブ」も推進しています。

そういった動きの中で、環境省は「自然共生サイト」という新しい自然環境保全の枠組みをつくり、主に国立公園や国定公園などの公的な保護地区でない場所、例えば里地里山、里海、企業が持つ山や水源、工場用地などを指定しようとしている。でも、どこでもイイという訳ではなくて、優れた自然環境が残されていること、地権者がしっかり納得していることなどいくつかの条件が課されいます。昨年から指定が始まっていますが、思わぬことに企業関係者の登録がどんどん進んでいます。自然共生サイトの中でも国立公園などに入っていないヶ所などについては、国際的な「OECM」という自然環境保全のデータベースに登録され、世界の人々の目にとまるようなります。

 

この制度は、まだまだ始まったばかりで早めに登録されたところほど注目度は高いと思います。ただ、登録希望者が殺到しているようで、出足が遅れてしまうとどんどん後ろになってしまう可能性も心配されています。水辺に遊ぶ会では、2ヶ所の指定を目指しているところです。

 

 

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