6月2日中津市と宇佐市の境目にある植野池の堤の草刈りを行いました。野依新池と植野池はベッコウトンの発生池として広く知られています。近年、農地法の改正の影響などにより、周辺のベッコウトンボの好むチガヤの草地が激減してしまいました。まとまった草地としてほとんど唯一残されていたのがこの植野池の堤の草地でした。
今年は草地が特に少なくなってしまったため、例年5月の連休頃に植野池の堤の草刈りを地区の人たちが行うのですが、その刈り取り作業を少し待ってもらいました。周辺の草地が十分残されていれば、通常通り5月頭に草刈りをしても全然大丈夫なのですが、今年は草地が本当に少なかったのでベッコウトンボが居なくなる6月まで待ってもらったという次第です。約1ヶ月遅れですね。
農繁期を前にして、毎年行われている作業を無理を言って止めてもらうというのは、本当に申し訳なかったのですが、植野地区の方々は快く承諾してくれたので本当に助かりました。定期的な作業に割り込まれるのは本当は嫌なもののはずなのですが、ありがとうございました。おかげでなんとかシーズンを乗り切ることができたと思います。
草刈り作業は1日で終わりました。堤の上の風に乗ったベッコウトンボの姿を一頭だけ見ましたが、何とか来年の子孫は残せたのでは無いかと思います。
ちなみに今年の個体数は123頭で、昨年の6割ほどに留まりました。数が増えると、生活空間の確保も大きな面積が求められます。今年の場合は数が少なかったから何とかなったという面があります。来年以降どうなるのでしょうか。
草刈り前です。もうチガヤだか、草地だか、結構木も生えています。安物のチップソー2枚使ったよ。
草刈り後です。よく見ると右半分の空に何か鳥が飛んでいます。気づかなかったなぁ。
隣の工場も4人位で草刈りをしていたけど…。外国の人のようでしたね。