瀬戸内海環境保全協会の研修会

10月25日〜27日の3日間瀬戸内海環境保全協会の研修会が中津市で行われました。瀬戸内海に面した県を中心に行政職、民間あわせて40名ほどの参加者が来津しましたよ。

初日は、広島大学名誉教授の松田治氏が「瀬戸内海の海洋環境総論〜地球環境も視野に入れて〜」と題して基調講義。環境省閉鎖性海域対策室の福井一彬氏が「瀬戸内海における環境政策〜瀬戸内法を踏まえた今後の動き〜」、鹿児島大学の藤枝茂特任教授による「瀬戸内海における海ごみ・プラごみの実態」の講義が行われました。

広島大学の松田治先生。瀬戸内海の環境をめぐる全体的なお話でした。勉強になりました。

環境省の福井一彬氏。環境省の自然海浜保全地区に期待しましょう。

鹿児島大学の藤枝 茂先生。日本から出たごみは東へ東へそしてぐるぐる回る。

2日目は、香川大学の一見和彦教授が「沿岸域における干潟・藻場の機能と役割」、続いて水辺に遊ぶ会が「中津干潟の自然と保全活動について」お話をしました。午後からは、実際に中津干潟(大新田海岸)で視察会を行いました。現地では、大分県北部振興局水産班の井口大輝氏が「中津市の漁業について」説明のあと、大阪南港ウエットランドグループの和田太一氏が舞手川河口域の生きものを解説、水辺関係者は、セットバック護岸や松林の説明などを行いました。2班に分かれて、生きもの観察を行いましたが、2班(だったかな)のグループだけがカブトガニの幼生を見ることができました。1班の方はまた是非中津干潟にいらっしゃって、見つけてくださいね。

香川大学の一見和彦先生。アサリ減少の原因は?

ひがたらぼにやってきてくれました。4回同じ?説明をしましたよ。

県北部振興局水産班の井口大輝氏が中津市の漁業を説明中です。

手前が引率の阿部さんですが、いろいろとお世話になりました。干潟観察では約1名こけちゃったみたいです。それも想い出…。

3日目は、大分県環境保全課の中村千晴氏が「沿岸域における水環境保全の取り組み」、続いて広島大学名誉教授山本民次氏による「閉鎖性水域生態系の栄養塩管理について考える」の講義が行われました。どの講義も瀬戸内海を巡る環境についての基礎的な情報がとても分かりやすく整理されていてとても勉強になりました。瀬戸内海の自然を正しく理解する難しさ、科学的調査に基づく分析や予測の難しさがよく理解できました。研究者による果敢な挑戦とそれを踏まえて最前線で働く行政、民間の担当者の方々の奮闘にエールを送りたいと思います。中津干潟に来てくれてありがとうございました。また、いらっしゃってくださいね。

県環境保全課の中村千晴氏。大分県の環境行政のご説明。いつもお世話になっております。

広島大学の山本民次氏。生態系の物質の循環、変化を数値化して直感的にとらえられない世界を解析します。すごいなぁ。

 

 

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