9月12日夜「ひがたらぼ」で一般社団法人JEAN(Japan Environmental Action Network)の事務局長・副代表理事の小島あずささんによる海ごみの勉強会が開かれました。
身の回りに広がるゴミの現状から海に広がるプラスチックの問題について、丁寧な解説がありました。
プラスチックごみは、消えて無くならないので環境に蓄積していくといいます。遠い未来から見れば20世紀中葉から21世紀?頃までを「プラスチック時代」として記述する日が来るだろうという話しもあります。
海ごみの問題は、「ポイ捨てをやめましょう」とか「リサイクルをすすめましょう」といった呼びかけ的な事では解決しないだろうと言われています。生産から消費、廃棄までの過程を一つ一つ見つめ直して、国際的な枠組み作りや法的規制、人々の生活様式の再考が求められます。
今、大型の野生動物たちから小さなプランクトンに至るまで、生存や健康問題など様々な影響が報告されています。現時点では、ヒトの健康への直接的な影響は薄いと考えられていますが、PCBやダイオキシン類などの油に溶けやすい有害化学物質を吸着しやすいことが知られています。また、プラスチックに添加される幾つかの化学物質が海の生きものたちに取り込まれていることも確認されています。
世界中の政府が、ようやくこの問題に注目し政治的な課題として国際会議などでも大きく取り上げられるようになりました。これまで30年活動を続けてきたJEANの小島さんのお話しからは、これが一過性のブームに終わることなく、各国政府から企業や研究機関、個人に至るまで、真摯に考え続けてもらいたいという願いが感じられました。